Ftarri / Ftarri Live

しばてつ / 多井智紀 / 柳沢耕吉

Live at Ftarri, April 5, 2021

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ftarrilive-550
2021年6月6日発売
Ftarri Bandcamp


  1. VARIANT (21:31)
  2. Trio for Tai Yanagisawa Shibatetsu 2021/3/15 (22:53)
  3. 熟語と線 (19:15)

    mp3 excerpt: track 1
    mp3 excerpt: track 2
    mp3 excerpt: track 3

作曲:柳沢耕吉 (1)、しばてつ (2)、多井智紀 (3)

しばてつ:アップライト・ピアノ、メロディオン・バス
多井智紀:チェロ
柳沢耕吉:エレクトリック・ギター


曲解説

  1. VARIANT
    この曲は各奏者が発する4つの音の出来事で構成される。(1) 楽譜内容の任意の部分に対する変奏と、変容を含む繰り返し、(2) (1) と同様、但し変奏は他奏者の演奏内容に対するもの、(3) 他奏者の演奏内容を聞き取る間のタセット、(4) 変奏を考える間のハーモニクスによる演奏。植物の (植物に限る必要はないが) 交配、遺伝子の固定、スプライシング、突然変異等から着想を得て、演奏のためにそれらを緩く翻訳した。(文:柳沢耕吉)

  2. Trio for Tai Yanagisawa Shibatetsu 2021/3/15
    汎用的な曲でなく、この機会のために作った曲。20分の曲をA4サイズの紙1枚に書き、メールで送り質疑応答し、当日短時間リハだけで演奏。チェロ、エレキ・ギター、アップライト・ピアノにバス・メロディオン。約5分のセクションが4つで20分、ストップウオッチは使わない。各セクションは、ハーモニックス、高音、派手と沈黙、低音。何も決めない即興演奏に近くて遠い曲。(文:しばてつ)

  3. 熟語と線
    漢字熟語を演奏する曲。一漢字につき一奏者が一打奏する。アタックの音色、残響音名が各漢字から読み取られる。漢字形状に含まれるイロハニホヘト、レミソラシが音名 (例えば "術" は真ん中の "ホ" = E音)。演奏された熟語は、雅楽、独学、分電盤、従順、柔道着、乗馬場、膳所、午前午後、浄財、脱獄、準備、事実上、売買、段段畑、大吟醸、銀座、議事堂、源氏蛍、解脱、貧乏神、男女平等、現代美術、牛丼大、残骸、座禅、便乗。(文:多井智紀)

しばてつは1959年東京に生まれ、1980年代より活動を続けるピアノ / 鍵盤ハーモニカ奏者、即興演奏家、作曲家。2016年に鍵盤ハーモニカによる即興演奏を収録したソロCD『Plastic Pneuma』(hitorri-992) を、Hitorri レーベルからリリースしている。

多井智紀は1982年大阪生まれのチェロ奏者。クラシック音楽での活動以外に、即興演奏もおこなう。また、時には自作した電気楽器も使用。2018年に、木下正道と池田拓実との即興ノイズ・プロジェクトCD『電力音楽演奏会』(meenna-877) を Meenna レーベルからリリース (ここでの多井は自作電気楽器を演奏)。

柳沢耕吉は1990年生まれ、長野県松本在住のギター奏者。2013年〜2016年に、ニューヨークでジャズを学ぶ。2017年に帰国後は地元での活動以外に、1〜2ヶ月に一度は1週間程度東京に滞在してジャズや即興音楽を演奏する。現代音楽への関心も高く、リュック・フェラーリ国際コンクール「プレスク・リヤン賞 2017」で、第一位を受賞。

2021年4月5日、Ftarri でのコンサートで、しばてつ、多井智紀、 柳沢耕吉はそれぞれ作曲作品を用意し、それらをトリオで演奏した。本アルバムには、全3曲を演奏順に収録。


Last updated: June 5, 2021

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